
退職金の振込通知を見て、「思っていたより手取りが少ない」と感じたことはありませんか。あるいは、これから辞めるのに、いくらもらえるのか、税金でどれだけ引かれるのか、手続きで何を出せばいいのかが、まったく見えていないかもしれません。
退職金の受け取り方は、たった1枚の申告書を出すか出さないかで、手取りが数十万円変わることがあります。採用コンサル14年で80社の求人原稿を作り、累計3000人を面接してきた中で、退職や転職を控えた人から「退職金、結局いくら残るんですか」という相談を何度も受けてきました。多くの人が、もらう金額の話ばかりで、受け取り方の話を知らないまま損をしています。
退職金の正しい受け取り方は、相場の把握、税金の仕組み、手続きの3点を押さえれば、特別な知識がなくても自分で最適化できます。この記事では、退職所得控除の計算式から「退職所得の受給に関する申告書」の意味、企業型確定拠出年金を退職時に放置するリスクまで、辞める前に知っておくべき実務を1本にまとめました。数字はすべて国税庁と厚生労働省の公的データを根拠にしています。退職金の受け取り方を最適化すれば、同じ金額でも手取りは確実に増やせます。
退職金は「受け取り方」を一つ間違えるだけで、税金や手数料で数十万円単位を取りこぼすことがある。しかも多くは退職前にしか手を打てない。本記事で控除と移換の段取りを先に押さえておけば、その損失は避けられる。
退職そのものを進めたい人は、円満に辞める段取りをまとめた人事が教える退職交渉術もあわせて確認してください。退職金の受け取りは、辞める前の段取りの一部です。
- 退職金の相場を勤続年数・学歴別に公的データで把握する方法
- 退職所得控除の計算式(勤続20年以下・20年超)と1/2課税の仕組み
- 「退職所得の受給に関する申告書」を出さないと損する理由(20.42%源泉徴収)
- 確定給付企業年金・企業型確定拠出年金・中退共の違いと一時金か年金かの選び方
- 企業型確定拠出年金を退職時に放置すると起きる自動移換の落とし穴
- 退職金が手厚い会社へ転職するときに見るべき就業規則のポイント
※この記事には広告・プロモーション(アフィリエイト)が含まれます。投資に関する記載は情報提供を目的としたもので、運用結果を保証するものではありません。
退職金の相場はいくら? 勤続年数・学歴別の目安

大卒・定年まで勤め上げた場合の退職金は厚生労働省調査で1,800万円台が一つの目安。ただし勤続年数・企業規模・自己都合か会社都合かで金額は大きく振れる。
退職金の相場は「いくらもらえるのが普通か」を一概に語れません。同じ勤続20年でも、大企業と中小企業で2倍以上の差がつき、自己都合退職か会社都合退職かでも金額が変わるためです。それでも公的調査を基準にすれば、自分の立ち位置を数字で把握できます。
厚生労働省の「就労条件総合調査」は、退職給付制度の実態を定期的に公表しています。直近の調査では、大学・大学院卒で定年まで勤め上げた管理・事務・技術職の退職給付額が1,800万円前後とされています。これはあくまで定年退職かつ勤続35年前後を想定した数字で、途中で自己都合退職する人の手取りはこれよりかなり下がります。
自己都合と会社都合で退職金はどう変わるのか
自己都合退職では、退職金の支給率が会社都合より低く設定されている会社が大半です。退職金規程に「勤続年数ごとの支給率テーブル」があり、自己都合の列は会社都合の列より低い係数になっているのが典型です。同じ勤続10年でも、自分から辞めると会社都合の7割程度しか出ない例を、求人票の制度説明を作る過程で何度も見てきました。
勤続3年未満では退職金がそもそも出ない会社も珍しくありません。退職金の受給資格を「勤続3年以上」と定めている規程が多く、入社2年11ヶ月で辞めると1円も出ないことがあります。辞める時期を1ヶ月ずらすだけで数十万円が動くケースは現実にあります。
💡 ポイント: 自分の退職金額を正確に知る唯一の方法は、会社の「退職金規程」を読むことです。就業規則とは別冊になっていることが多く、人事か総務に申請すれば閲覧できます。勤続年数と退職事由(自己都合・会社都合)の交差する支給率を確認すれば、概算が出せます。
退職金が手厚い会社かどうかは、求人段階である程度見抜けます。退職金制度の有無、確定給付か確定拠出か、勤続年数による支給率の傾きを面接で確認する人は、応募者全体の1割もいません。退職金まで含めた生涯賃金で会社を比べる視点は、転職活動でもっと重視されていい論点です。転職の年収交渉で損しない全技術とあわせて、目先の月給だけでなくトータルの報酬で判断してください。
退職金にかかる税金の計算方法は? 退職所得控除の仕組み

退職金は「退職所得控除」を引いた残りの半分だけが課税対象。勤続20年以下は1年あたり40万円、20年超は1年あたり70万円が控除され、給与より税負担がはるかに軽い。
退職金が手厚く優遇されているのは、長年の勤労への報酬であり、老後の生活原資だからです。国税庁は退職所得を給与とは切り離して計算する「分離課税」とし、さらに大きな控除と1/2課税を用意しています。同じ金額をボーナスで受け取るより、退職金で受け取るほうが手取りが多く残る仕組みです。
退職所得控除の計算式(勤続20年が分かれ目)
退職所得控除額は勤続年数で計算式が変わります。国税庁タックスアンサーNo.1420に定められた式は次の通りです。勤続20年を境に、1年あたりの控除額が40万円から70万円へ跳ね上がるのが最大のポイントです。
- 勤続20年以下: 40万円 × 勤続年数(計算結果が80万円未満なら80万円)
- 勤続20年超: 800万円 + 70万円 × (勤続年数 - 20年)
勤続年数の端数は切り上げます。勤続10年6ヶ月なら11年として計算します。具体例で見ると、勤続10年なら控除額は40万円×10年で400万円。勤続30年なら800万円+70万円×10年で1,500万円が控除されます。退職金が控除額の範囲内なら、税金は1円もかかりません。
課税対象は控除後の「半分」だけ
課税退職所得は「(退職金 - 退職所得控除額) × 1/2」で求めます。控除を引いてもなお残った金額の、さらに半分にしか税金がかかりません。この1/2課税が、退職金の税負担を大きく下げています。
勤続30年で退職金2,000万円を受け取る人の例で計算します。控除額は1,500万円なので、差し引き500万円。これに1/2を掛けた250万円が課税退職所得です。2,000万円受け取っても、課税されるのは250万円分だけで、しかも分離課税のため給与の税率には影響しません。給与で同額のボーナスを受け取った場合と比べ、手取りは大きく変わります。
⚠️ 注意: 勤続5年以下で受け取る役員退職金や、勤続5年以下の短期退職手当等(控除後300万円超の部分)には、1/2課税が適用されない例外があります。短期間で退職する場合や役員の場合は、税負担が想定より重くなることがあるため、勤続年数が短い人ほど事前に確認してください。
退職金と確定拠出年金を両方もらう人は「重複期間の調整」に注意
退職一時金と、企業型確定拠出年金(企業型DC)やiDeCoの老齢一時金を、別々のタイミングで受け取る人は少なくありません。このとき、どちらにも退職所得控除をまるごと使えるわけではない点に注意が必要です。同じ勤続期間に対して控除を二重取りできないよう、勤続期間が重なる部分について退職所得控除を調整する「重複期間の調整」が行われます。受け取る順番と間隔によって、使える控除額が変わります。
- 退職一時金を先に受け取り、あとからDC・iDeCoの一時金を受け取る場合: 前年以前19年内に退職金を受け取っていると、重複期間が調整されます(2022年4月の改正で「14年内」から「19年内」へ延長)。DCの一時金で控除をフルに使うには、退職金の受け取りから19年超あける必要があります。
- DC・iDeCoの一時金を先に受け取り、あとから退職一時金を受け取る場合: 従来は「5年あければ調整なし」(5年ルール)でしたが、2025年度税制改正で「10年ルール」に変更されました。令和8年(2026年)1月1日以後に受け取る退職金から、前年以前10年内のDC一時金との重複が調整されます。
- 会社の退職金を複数社から受け取る場合: 前年以前4年内に他社から退職手当等を受け取っていると、重複勤続年数分の控除が差し引かれます。
特に「DC一時金を60歳で先に受け取り、その後65歳まで働いて退職金を受け取る」という受け取り方をする人は、2026年1月以降は10年ルールの対象になり、想定より控除が縮む可能性があります。両方を受け取る予定がある人は、受け取る順番と年の間隔を、退職前にシミュレーションしておくと手取りを守れます。正確な取り扱いは国税庁タックスアンサーNo.1420と勤務先・運営管理機関で確認してください。
「退職所得の受給に関する申告書」を出さないと損する理由

この申告書を退職金の受け取り前に会社へ出せば、控除が適用され源泉徴収で完結する。出し忘れると退職金の全額に一律20.42%が源泉徴収され、取り戻すには自分で確定申告が必要になる。
退職金の受け取り方で、手取りに最も大きな差を生むのが「退職所得の受給に関する申告書」です。たった1枚の書類ですが、提出の有無で源泉徴収の計算がまるごと変わります。退職金の振込が「思ったより少ない」と感じる人の一部は、この申告書を出していないケースです。
申告書を提出した場合(正しい受け取り方)
申告書を退職金の支払日までに会社へ提出すると、会社が退職所得控除と1/2課税を反映して正しい税額を計算します。源泉徴収だけで納税が完結するため、原則として確定申告は不要です。控除額が大きく退職金が控除内に収まる人は、源泉徴収額がゼロになることもあります。多くの会社では退職手続きの一環として申告書の用紙を渡してくれるため、案内されたら必ず記入して返してください。
申告書を出さないと一律20.42%源泉徴収される
申告書を提出しないと、退職金の支払金額に対して一律20.42%の所得税および復興特別所得税が源泉徴収されます。控除を一切反映せず、退職金の総額にそのまま税率がかかるため、本来払う必要のない税金まで先に取られてしまいます。たとえば退職金1,000万円で申告書を出し忘れると、約204万円が源泉徴収されます。控除を考えれば本来ゼロに近い人でも、いったん大きく引かれるのです。
取られすぎた分は、翌年に自分で確定申告をすれば還付されます。とはいえ、申告の手間と、還付までの時間(数十万円が手元から消える期間)を考えると、最初から申告書を出すのが正解です。退職のバタバタで書類を見落とし、後から確定申告に追われる人は少なくありません。
- 「退職所得の受給に関する申告書」を退職金支払前に会社へ提出したか
- 勤続年数の端数(◯年◯ヶ月)を切り上げで控除計算したか
- 確定拠出年金(iDeCo・企業型DC)の一時金や他社の退職金を近い時期に受け取っていないか(重複期間の控除調整あり。退職金先取りは19年内、DC先取りは2026年以降10年内が目安)
- 勤続5年以下なら1/2課税の例外に該当しないか
退職金の種類と一時金・年金の受け取り方の違い
退職金には確定給付企業年金・企業型確定拠出年金・中退共などの制度があり、一時金で受け取れば退職所得控除、年金で受け取れば公的年金等控除が使える。どちらが得かは控除枠と他の所得で決まる。
退職金と一口に言っても、その原資にはいくつかの制度があります。自分の退職金がどの制度から出ているかを知らないと、受け取り方の選択を誤ります。会社から渡される退職給付の案内や、退職金規程を見れば、どの制度に加入しているかが分かります。
- 確定給付企業年金(DB): 受け取る金額があらかじめ決まっている制度。運用リスクは会社が負う。一時金か年金かを選べることが多い。
- 企業型確定拠出年金(企業型DC): 会社が掛金を出し、本人が運用商品を選ぶ制度。受取額は運用成績で変わる。退職時の移換手続きが必須。
- 中小企業退職金共済(中退共): 中小企業向けの国の制度。会社が掛金を納め、退職時に中退共から直接本人へ支払われる。
- 退職一時金(社内準備): 会社が独自に積み立て、退職時にまとめて支払う昔ながらの形。退職金規程の支給率テーブルで金額が決まる。
一時金と年金、どちらで受け取るべきか
確定給付企業年金や企業型確定拠出年金は、一時金(まとめて一括)か年金(分割で毎年)かを選べる場合があります。受け取り方で使える控除が変わるのがポイントです。一時金なら退職所得控除、年金なら公的年金等控除の対象になります。
一時金は退職所得控除と1/2課税が使えるため、控除枠に収まる人は税負担が非常に軽くなります。一方、年金受け取りは公的年金等控除が使えるものの、受け取る各年に他の年金収入と合算されて課税されます。老後に公的年金が多い人は、年金受け取りにすると控除を超えて課税が膨らむことがあります。退職金が控除枠を大きく超える高額な人は、一時金と年金を組み合わせて両方の控除を活用する選択もあります。どちらが得かは、退職金の額と老後の他の所得で決まるため、金額が大きい場合は税理士など専門家に相談するのが安全です。
企業型確定拠出年金を退職時に放置してはいけない理由

企業型確定拠出年金は退職後6ヶ月以内に移換手続きをしないと、国民年金基金連合会へ自動移換される。自動移換されると運用が止まり、管理手数料だけが資産から引かれ続ける。
退職金の受け取り方で、見落とされがちな最大の落とし穴が企業型確定拠出年金の移換です。退職金規程に基づく一時金は会社が手続きしてくれますが、企業型確定拠出年金は本人が動かないと「塩漬け」になります。転職や退職のバタバタで放置した結果、何年も気づかず手数料を取られ続ける人がいます。
6ヶ月放置で起きる「自動移換」の3つのデメリット
退職後6ヶ月以内に移換手続きをしないと、確定拠出年金法に基づき、資産が国民年金基金連合会へ自動移換されます。これは制度が用意した最後の受け皿ですが、放置の代償は小さくありません。
- 運用が止まる: 自動移換された資産は現金のまま管理され、運用商品で増える機会を失う。
- 手数料だけ取られる: 自動移換時の手数料に加え、毎月の管理手数料が資産から引かれ続ける。
- 加入期間に算入されない: 自動移換中の期間は確定拠出年金の通算加入期間に入らず、受給開始年齢の判定で不利になることがある。
転職先のDCかiDeCoへ移換する
企業型確定拠出年金の資産は、退職後に2つの行き先へ移せます。転職先に企業型確定拠出年金があればその制度へ、なければ個人型確定拠出年金(iDeCo)へ移換します。退職金を受け取った人が次にやるべきは、この移換先を6ヶ月以内に決めて手続きすることです。
個人事業主になる人、専業主婦(夫)になる人、転職先に企業型確定拠出年金がない人は、iDeCoへの移換が基本の選択肢になります。iDeCoに移せば自分で運用商品を選べて、掛金は全額所得控除の対象になり、退職金の運用と老後資金づくりを地続きで続けられます。金融機関によって運用管理手数料や取扱商品が違うため、移換先は手数料が低く商品ラインナップが充実したところを選ぶのが鉄則です。
退職後6ヶ月を過ぎると自動移換され、運用は止まり、管理手数料だけが資産から引かれ続ける。動くなら、期限が来る前の今だ。
転職先に企業型確定拠出年金がない場合は、iDeCoへの移換を検討してください。松井証券ではじめるiDeCoは運営管理手数料が0円で、低コストの投資信託を選べるため、退職金の運用と老後資金づくりを長期で続けたい人の候補になります。
※PR。iDeCoは投資信託等での運用となり、運用成績によって資産が元本を下回る可能性があります。手数料・商品内容を確認し、ご自身の判断と責任でお手続きください。
退職金の正しい受け取り方は? 手続きの流れ
退職金の正しい受け取り方は、退職前に規程で金額を把握し、申告書を提出し、企業型確定拠出年金を6ヶ月以内に移換するの3手順。この順番を守れば手取りを最大化できる。
退職金を満額・最小の税負担で受け取るには、辞める前から動く必要があります。受け取ってから慌てるのではなく、退職を決めた時点で次の順番に沿って準備すれば、損をしません。
- 退職前: 退職金規程で金額を確認する。勤続年数と退職事由から支給額の概算を出し、退職時期で支給率が変わるなら最適な退職日を逆算する。
- 退職手続き時: 「退職所得の受給に関する申告書」を提出する。会社から渡される用紙に記入し、退職金の支払日までに必ず返す。
- 退職後6ヶ月以内: 企業型確定拠出年金を移換する。転職先のDCかiDeCoへ移し、自動移換による運用停止と手数料を避ける。
- 翌年: 必要なら確定申告で精算する。申告書を出し忘れて20.42%源泉された場合や、医療費控除などと合わせる場合は確定申告で還付を受ける。
✅ 成功のコツ: 退職金の受け取りで失敗する人の共通点は、辞めることだけに気を取られて、お金の段取りを後回しにすることです。退職を決めたら、退職金規程・申告書・確定拠出年金の3点を「辞める前のチェック項目」に入れてください。退職時の経済バッファを整える視点は、退職後の手続き90日タイムラインで全体像を確認できます。
退職金が手厚い会社へ転職するには? 求人で見るべき点

退職金が手厚い会社は、求人票の「退職金制度あり」だけでは判断できない。確定給付か確定拠出か、勤続何年から支給かを面接で確認できる人が、生涯賃金で得をする。
転職先を月給とボーナスだけで選ぶ人が大半ですが、退職金まで含めた生涯賃金で比べると、評価が逆転することがあります。数多くの求人原稿を作ってきた経験から言うと、退職金制度の中身は求人票にほとんど書かれず、「退職金制度あり」の一文で済まされています。手厚さの差は、面接や内定後の条件確認で初めて見えてきます。
面接で確認したいのは3点です。退職金が確定給付(会社が金額を保証)か確定拠出(運用次第)か。勤続何年から受給資格が発生するか。自己都合と会社都合で支給率がどれだけ違うか。この3点を聞ける応募者は1割もいませんが、長く働く前提なら生涯の手取りを左右する重要な情報です。聞きにくければ、内定後の労働条件通知書や就業規則の確認時に質問すれば自然です。
退職金制度が整っているのは、人材を長く育てる前提の体力がある会社です。こうした条件まで含めて求人を比較するなら、退職金制度や福利厚生の情報を持つ求人を多く扱う大手の転職エージェントを使うのが近道です。担当者に「退職金制度が手厚い会社」という軸を伝えれば、求人票に書かれない制度の中身まで確認してくれます。
求人票の「退職金制度あり」は情報がほぼゼロに等しい。確定給付か確定拠出か、勤続何年から支給されるかを面接で確認できる応募者は1割もいません。エージェントに「退職金制度が手厚い会社」という軸を最初に伝えておけば、担当者が表に出ない制度の中身まで調べてくれます。リクルートエージェントは求人数が業界最大手のため、同じ条件で探したときに出てくる選択肢の数が変わります。
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退職金の受け取り方に関するよくある質問
まとめ: 退職金は受け取り方で手取りが変わる
退職金は、もらう金額よりも受け取り方で手取りが変わります。退職所得控除は勤続20年を境に1年あたり40万円から70万円へ増え、控除後の半分だけが分離課税される優遇された所得です。「退職所得の受給に関する申告書」を支払前に出せば源泉徴収で完結し、出し忘れると一律20.42%が引かれて確定申告が必要になります。この1枚の差が、手取りを数十万円左右します。
退職金の種類によって受け取り方の選択肢も変わります。一時金は退職所得控除、年金は公的年金等控除が使え、企業型確定拠出年金は退職後6ヶ月以内に移換しないと自動移換で運用が止まります。辞める前に退職金規程・申告書・確定拠出年金の3点を確認する。これだけで、受け取れるはずのお金を取りこぼさずに済みます。
そして、退職金の手厚さは次の会社選びの判断軸にもなります。長く働く前提なら、月給だけでなく退職金制度まで含めた生涯賃金で会社を比べる。今の退職金を正しく受け取り、次は退職金まで手厚い会社を選べば、働く年月そのものの価値が変わります。退職金規程を一度開いて、自分の数字を確かめるところから始めてください。
退職金は、受け取り方を知っていた人と知らなかった人で、最終的な手取りが数十万円変わる数少ないお金です。申告書1枚を出すか、移換手続きを6ヶ月以内に終えるか——差をつくるのは知識ではなく、今日動くかどうかだけ。この記事を閉じる前に、退職金規程と確定拠出年金の状況を一度だけ確認しておいてください。
退職金制度の中身は求人票にはほとんど載らない。担当者に直接確認してもらうのが一番早い。どちらが近いかで選んでください。
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参考にした主な公的情報
- 国税庁タックスアンサー No.1420 退職金を受け取ったとき(退職所得)
- 国税庁タックスアンサー No.2732 退職手当等に対する源泉徴収
- 厚生労働省 就労条件総合調査(退職給付制度の実態)
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biz-reference.jp 編集部(採用コンサル14年)
採用コンサルティング業務歴14年。80社の求人原稿制作、累計3000人の面接、年間500人の応募者対応、年間300人の面接実施(継続中)。求人原稿の制作過程で各社の退職金規程や福利厚生に触れ、「応募者にしか書けない採用側の本音」を一次情報として発信しています。
- 採用コンサルティング業務歴14年
- 累計80社の求人原稿制作
- 累計3000人の面接実施
- 年間500人の応募者対応(継続中)
- 年間300人の面接実施(継続中)